まちづくりにおいて、住民の声をどう集め、どう施策に反映していくかは、多くの自治体に共通するテーマです。
しかし、アンケートを実施しても十分な回答が得られなかったり、回答内容が施策に活かしづらかったりと、集めた情報を有効に使えないケースも少なくありません。
長野県喬木村では、こうした課題を踏まえ、信頼性の高いデータを得るためのアンケート設計を検討。
結果、村民850人を対象に実施したアンケートで、回答率30%を達成。
行政主導ではない調査としては高水準であり、役場からも評価を受けています。
本記事では、喬木村で実施したアンケートの設計と、回答率向上につながった工夫をご紹介します。
① 目的を明確にして、「データを活かせる」設計に
今回、アンケートの目的を、
・プロジェクトの現在地を確認すること
・プロジェクトが掲げるまちの方針に沿って、どのアクションを優先すべきか住民の意見を吸い上げること
と定義。
まちづくりの方向性がどれだけ地域に浸透しているのかを把握し、今後の活動方針をブラッシュアップするために実施されました。
その上で、住民の関心ごとや優先意識を把握するための設問も併せて用意しています。
「現状把握」と「優先施策の把握」という2つの目的に対して、選択式を主体とした設計が最適であると判断。回答のしやすさと分析のしやすさを両立させ、現状把握と次の一手を検討するための信頼性あるデータ取得を目指しました。
② 回答しやすさを重視した設問と構成
アンケートでは、質問数を10問に絞り、迷わず答えられるシンプルな構成に。自由回答を減らし、選択肢の言葉づかいも住民にとってわかりやすい表現へ配慮しています。
また、アンケートの回答は郵便による返送・役場ポストへの直接投函・オンライン回答の3通りから選択可能にしました。
こうした取り組みにより、結果として回答率30%を達成。
「回答しやすさ」に重点を置いた設計が、住民にとって「答えようと思える」きっかけとなりました。
③ 結果をクイックにアクションにつなげる
アンケートの結果、住民が重視する優先施策として「福祉」が上位に挙がりました。
鍼灸師資格を持つ地域おこし協力隊インターンがいるという地域リソースも踏まえ、福祉分野を重点施策として進める方針が決定。
現在は、健康チェックやセルフケアをテーマにしたイベント、村内の福祉関係者との連携企画など、実行フェーズへ迅速に移行しています。
アンケートで得られた住民の声が、まちの具体的な動きへスムーズにつながることで、「自分たちの意見が反映されている」という納得感や、まちづくりへの参加意識の醸成につながっています。
まとめ
喬木村のアンケート設計は、“住民に答えてもらう工夫”と“結果を活かす設計”を両立した事例です。
アンケートは、目的に沿って最適な形式を選ぶことが重要です。
今回の喬木村のケースでは、現状の理解度を定量的に可視化し、まちの方針に対する優先テーマを見極めるために、選択式を中心に構成しました。
このように、目的を明確にした上で設計することで、住民の負担を抑えながらも施策に直結するデータを得ることができます。
FoundingBaseでは、こうした取り組みの設計思想を踏まえ、事業推進の一環としてアンケートを含むコミュニケーション設計や施策立案の支援を行っています。
住民の声をまちづくりに活かす仕組みづくりに関心のある自治体の皆さまは、ぜひお気軽にご相談ください。
※この記事は2025年11月時点の情報です。
※この記事は2025年11月時点の情報です。
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