根羽村、村営塾げん開塾しました!
長野県の最南端の長野県根羽村では2020年10月から、教育事業の統括をしている新免が地域活性化起業人として着任。当初は、村唯一の義務教育学校である「根羽学園」の ICTを活用した学びを促進するために活動していた。
2021年4月から、弊社社員の坂口が地域おこし協力隊として着任し、根羽学園のICT活用や総合的な学習の時間のサポートを中心に、高齢者のタブレット講習なども行っている。
村営塾げんが開塾しました!
根羽村についに村営塾「げん」が開塾いたしました!
6月29日(火)に行われた様子に村営塾「げん」の開塾式についてレポートさせていただければと思います!
げん設立の経緯
1年半前から、根羽学園のコーディネーターとして学校のサポートに入っていましたが、今回、新しく村営塾「げん」を開塾することになりました。
背景としては、根羽学園を中心に、より「根羽村らしい」教育を実現していくためです。
我々FoundingBaseと根羽村教育委員会との間ではこんな危機感を共有していました。「都市部の学校の小さい版」のように、都市部の学校と同じことをやっていては、地域から出ていってしまうのは当然。それに伴って教員も減っていき、悪循環が起こるということです。では、どう根羽村らしさを出していくか。その鍵は、地域の方々もやりがいを持てるような根羽村の地域のコミュニティの核となる総合的な学習の時間にあると考えています。
そんな流れの中、村営塾ができたのには2つ理由があります。
1つ目は、総合的な学習の時間に注力してもらうためのその他のところを引き受けられる機関が必要だったことです。小規模校だからといって行事の運営、校務に関する資料の作成など、やらねばならない先生方の業務もたくさんあります。少しでも先生方の負担を軽減するように、連携を図ろうとしています。例えば、もともと学校で行っていた夏休みの自習室の開放を村営塾で受けるなど小さなところから進めています。
2つ目は、総合的な学習の時間を体験した生徒の出口を作ることです。もともと愛知県にも岐阜県にも近い根羽村は県外の受験のハードルが比較的低いですし、ニーズもあります。根羽学園では、総合的な学習を中心とした濃い地域での経験をし、村営塾のサポートによって、その経験を生かして、多様な進路選択ができる流れを作っていこうと考えています。
げんの名前の由来
そんな村営塾の名前ですが、「げん」になりました。由来は、3つの意味をかけ合わせています。
まず、根羽村にある矢作川の源流の「げん」。人間が70%水分であるように根羽村から名上がれる「水」が全てのものの「源」である。という意味の「げん」。
10〜15歳という多感な時期にこの塾で、いろいろなこと体験して、いろいろなことを感じる。それが子どもたちにとって、人生の意思決定の軸になる「原体験」になってほしい。という意味の「げん」。
そして、今後どんなことがあっても前向きに進んでいっていけるエネルギーを持っている状態を「元気」と定義し、そういったスタンスを持ち続けてほしいという意味を込めた「げん」です。
げんで実施すること
今回の開塾式では、村長、教育長からお話を頂いてから、教科書ではあまり深く学ばない世の中の様々な題材を切り取って授業にしたテーマ授業の「宇宙編」を実施しました。以下に資料を載せておきますが、げんではテーマ授業を「体験の時間」と位置づけて実施しています。
体験の時間を実施しているのは、「世の中の知らないことを知っていくのは楽しいことである」ということを感じてもらい、自分の将来を考えるための素地を作っていくためです。
受験のためには学力が必要です。しかし、それと同じくらい、将来や社会に対して興味を持つことも大事だと思っています。世の中の人たちが高校に行っているから受験をするのではなく、自分が勉強をする目的はなんなのか、将来どう有りたいのかを考えられる子どもを育みたいと思っています。そのためには、まず、「世の中には楽しいことがたくさんあるんだ」と漠然とでも良いので希望を持ってもらいたいと思っています。
今後の動き
まだまだ立ち上げたばかりで、未完成な部分も多々あります。夏休みに向けてより子どもたちの学びが最大化する環境づくり、カリキュラムづくりに注力していきたいと思います。
根羽村村営塾「げん」、新型コロナウイルスに負けず、元気にやっていきたいと思います!