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北海道美幌町にて、地域課題解決&事業開発 冬季インターンを実施しました!

北海道美幌町にて、2024年2月7日〜2月21日の15日間において地域課題解決と事業開発に取り組む地域おこし協力隊インターンを実施いたしました。

美幌町は北海道の中でも北東に位置し、FoundingBaseは2023年4月にオープンした「WorkingSpace KITEN」という移住相談拠点 / コワーキングスペースの運営を行っています。

今回のプログラムでは、関東圏から来てくれた2名の大学生がインターン生として参加してくれ、地域課題解決と事業開発を目的に活動に取り組みました!

本プログラムの実施にあたり、協力してくださった地域の事業者様、美幌町役場の皆様、グランピングにご宿泊頂いたお客様、参加してくれたインターン生の皆様に深く感謝申し上げます。

本インターンのフィールド:美幌みどりの村について

みどりの村 冬キャンプエリアから望む景色

美幌町は中心街の半径2km圏内に都市機能が集約されたコンパクトシティです。その中心街から車で10分ほど離れたエリアに「美幌みどりの村」はあります。農村学習と地域交流を目的として整備されており、美幌博物館やキャンプ場、研修宿泊施設やWorkingSpace KITENなど様々な施設があります。

現在、キャンプ場の宿泊形態としては、フリーサイトとバンガローの2種類が提供されています。本インターンプログラムでは、美幌みどりの村再開発に向けたニーズ検証を行うため、冬キャンプエリアで「冬グランピング」を期間限定でオープンさせる実証実験に取り組みました。

プログラム序盤:自分を知る

真剣に話を聞くインターン生たち

本プログラムは大きく分けて4段階のステップで進行しました。序盤は、自分自身を知るためのワークショップと、プログラムで取り組む個人の目標設定。中盤は、まちに関わりまちを知るための活動として、地域交流活動とグランピングのサービス提供。終盤は、最終報告会を通じてインターンでの取り組みや成長、地域課題の抽出と事業提案について、関わってくださった方々に報告をしました。

本インターンは地域課題解決と事業開発を目的として開催をしたのですが、まちづくりや事業開発の経験が無いインターン生たちが突然、地域課題解決をしようと思ってもすぐには出来ません。

その為まずは自分自身を分析し、インターンを通じて解決したい課題を抽出し、課題解決に取り組みました。地域課題という大きな課題を考える前に、より身近で小さい単位における課題設定と解決に取り組むことを狙いとしました。その後、事業づくりのプロセスを経験し、地域を知るための地域活動を通じて、プログラム終盤の”地域課題の抽出と、解決に向けた事業提案”に繋げていきました。

不安と期待が入り混じったインターン生たち

KITENに到着直後、まだ笑顔が固いインターン生たち

最寄りの空港である女満別空港に到着したインターン生たち。FoundingBaseの社員とインターン生同士が、実際に顔を合わせるのはこの日が初めてでした。

冬の北海道美幌町は寒く、到着初日もマイナス7度と関東と比較すると別世界ともいえる寒さ。そんな北海道の寒さに驚きながらも、冬のオホーツクならではの流氷をみたり、車で一面真っ白の雪景色を見る中で、寒さがもたらす冬の魅力を感じていきました。

また、最初は不安と期待が入り混じった面持ちのインターン生達でしたが、プログラムが進行していくにつれて段々と緊張もほぐれ、徐々に自分らしさを出してプログラムに取り組んでくれるようになっていきました。

自己理解ワーク

他己紹介ワークに取り組むインターン生たち

インターン初日には自己理解を目標にワークに取り組みました。
「何を求めてこのインターンに来たのか」
「改めて自分自身って、どんな人間なのか」
を知るために、KJ法を用いたワークショップを行いました。

ワークショップが進む中で、
「実際に地方に中長期滞在をし、まちづくりの現場を体験したかった」
「何かしらの変化や成長を期待して参加した」
などなど、インターン生同士に共通する目的や課題が見えてきました。

また、インタビューを通じた他己紹介ワークにも取り組み、お互いの異なるバックグラウンドについて理解を深めることで、段々とチームになっていきました。

目標設定

目標設定に取り組むインターン生たち

また、インターン期間中にコミットする個人の目標設定にも取り組みました。FoundingBaseの社員から複数回のフィードバックを受けながら目標を定めていきます。

「定量と定性の違い」「自分の強みを伸ばすべきか、弱みを補うべきか」など、インターン生たちはこれまでの人生で触れてこなかった事柄について思考を深めていきました。悪戦苦闘しながらも無事2名共に自分が取り組みたい個人目標を設定することができました。

プログラム中盤:グランピング事業の実証実験

グランピングテントを整備したインターン生たち

インターン中盤は「グランピング事業の実証実験」と「美幌町内外の地域交流活動」の二軸で構成されました。

美幌みどりの村 冬キャンプエリアにて、新たな事業として冬グランピングが運営可能であるかを実証するために、実験として期間限定で事業を展開。

未知の部分が多い中で、冬のグランピングを提供する今回の取り組み。インターン生たちは「事業のゼロイチ」に初挑戦することになりました。グランピングテントの清掃から食事提供といった、実際にお客様へ一連のサービスを提供するところまで取り組みました。

未経験の接客業務にも粘り強く取り組む

お客様に客室の説明をするインターン生

プログラム開始時点で、インターン生は両名とも接客業未経験でした。しかし、冬グランピングのサービスをお客様に提供する時には接客をする必要があります。

そこで、今回はFoundingBaseの観光事業に3年間従事してきた社員からのアドバイスを受けながら、事前にロールプレイングや想定質問などに取り組むことで、お客様への接客にも挑戦しました。

はじめは不安な面持ちのインターン生たちでしたが、何組かグランピングのお客様を受け入れていく中で接客に対して自信を持ちはじめ、最終的には自分たちから矢面に立ち、お客様に接客をするまでになりました。

このようにおもてなしの精神を持ってお客様に向き合うことで、結果としてお客様の総合満足度は80%が「大変満足」、20%が「満足」という結果になりました。

インターン生たちの変化

自ら考えた「+α」の接客として、お客様へのお手紙を作成

プログラム1週目からはじまった冬グランピングのサービス提供。実際にお客様にサービス提供することを通じて「自ら考え、サービスを提供する側になる」という経験を得たインターン生たちは、段々と変化をしていきました。

「挑戦するフィールドとして、このインターンを選んだ」彼らですが、最初は接客も未経験で、どのように挑戦すれば良いか分からない様子でした。しかし、お客様一人ひとりに向き合う中、だんだんと実際のサービス提供の中で様々なコトに挑戦できるようになるなど、インターン生自身にも変化が起きていきました。

プログラム中盤:美幌町や周辺エリアを知る

美幌町の観光名所「美幌峠」に行きました

地域おこし協力隊インターンは、地域を知ることを通じて将来的に地方で活動してくれる人材を生み出すことを目的とした総務省の制度です。

そのため、本インターンプログラムにおいても美幌町や周辺エリアの魅力を知るために美幌峠などの観光地に赴いたり、町に出向いてアクティビティに取り組んだりしました。

美幌町内の地域交流活動(地域を知る、美幌を体感する)

学芸員さんから木について学ぶ様子

プログラム内では、様々な美幌町内の事業者様と交流をさせて頂きました。

美幌町の基幹産業である農業を学んでもらうために、美幌町で有機農業に取り組む「一戸農場」様にお邪魔して、畑や野菜の貯蔵庫を見させてもらったり、意見交換をさせて頂きました。

また、美幌町で50年以上続く食品加工会社「クレードル食品」様にお邪魔し、美幌町やオホーツク周辺で収穫されたジャガイモや玉ねぎなどの農産物が、どのように全国に流通しているかを視察させて頂きました。

美幌博物館の学芸員さんに案内をしてもらい、美幌みどりの村 森林公園エリアでスノーシュー体験もさせてもらいました。植物を専門にされている学芸員さんから、木々や鳥など、美幌の自然についても学びを深めました。

近隣市町村の観光資源も体験!

網走湖女満別湖畔で氷上ワカサギ釣りに挑戦しました

プログラム内では美幌町が位置するオホーツク地域の近隣市町村の観光資源の体験もしました。

大空町の網走湖女満別湖畔で氷上ワカサギ釣りに挑戦をしてみたり、弟子屈町の屈斜路湖のコタン温泉で白鳥を見たりと、実際に近隣市町村に足を運び、周辺エリアの魅力や観光資源について学びを深めました。

北海道の厳しい寒さが生み出す冬の魅力を実際に体験することを通じて、美幌町やオホーツクの魅力を「地域のよそ者」の視点から発見していきます。

美幌町やオホーツクを知り、地域を好きになっていく

有機栽培の野菜について教えてもらうインターン生たち

美幌町やオホーツクの観光資源を知り、まちづくりの最前線に飛び込んでくれたインターン生たち。

インターン生たちがプログラムに期待していた「実際に地方に中長期滞在をし、まちづくりの現場を体験する」ということを実現できる環境をフルに活用し、まちの人たちと沢山の接点を持つ中で、インターン生自身の思考や考え方がアップデートされていきました。

プログラム終盤:インターン最終報告会

最終報告をするインターン生

インターン最終日には、インターンプログラムに関わった美幌町役場の方々と、地域の方に向けて最終報告会を実施しました。

最終報告会ではインターン生2名それぞれが、
・プログラムの中で学び、感じたこと
・美幌町における事業提案
の2点について発表をしました。

インターン生それぞれが、個性あふれる報告と提案に取り組み、発表をお聞き頂いた方々からもご好評を頂くことができました。

一番印象的だったのは、インターン生両名ともに「今回の活動・体験を通じて、美幌町がとても好きになった」と表現してくれていたことです。ここから、本インターンの趣旨である「美幌町を知り、体感することでまちを好きになり、本質的な関係人口となる」ことの第一歩が達成できたと振り返っています。

関係人口への変容

美幌町の寒さを活かして、濡らしたタオルを振り回して凍らせました

インターン参加当初は、期待と不安が入り混じった固い表情だったインターン生。それがインターン最終日には、たくさんの経験や学び、日々の取り組みを通じて一皮向けた言動や表情になり、頼もしさを強く感じさせてくれました。

また、インターン生が示してくれた「美幌町に恩返しがしたい!」という想い。まちと向き合う中で自分自身とも向き合い、事業づくりと地域活動に関わる過程は、本プログラムが終わった後も美幌町に関わり続けたいと感じられる経験になったのではないかと振り返っています。

コメント

・実際に現場に足を運ぶことの大切さを学びました。
・北海道での暮らしを体感できて良かったです。
・最終報告でのプレゼンやグランピングのお客様への接客など色々な経験を通じて沢山の学びがありました。

インターン生のコメント

また、インターン生のまちへ向き合う姿勢と行動は、地域の方へ与える影響もありました。次のコメントはプログラムで関わった役場の方、事業者の方々から頂いたものです。

・(最終報告を聞いて)とても素晴らしいプレゼンをありがとうございました。これからの町の未来を考える上で大変参考になりました。
・美幌町に来てくれたことがまず嬉しいこと。ぜひ継続的に美幌町に関わってもらえたら有難いです。

役場の方・事業者の方のコメント

本プログラムの展望

インターン生と美幌拠点メンバー

本プログラムの実証実験を通じて、冬であっても予約が入るなど、冬の美幌みどりの村にもグランピングのニーズがあることを一定、実証することができました。

また、若者が縁もゆかりもない地方に赴き、事業やプロジェクトに主体的に関わってもらうことを通じて、その町の関係人口になっていくという点についても、可能性を見出すことができたのではないかと感じています。

来年度もインターンを実施する予定です!

グランピングの準備をする中での1シーン

美幌町では2023年度から開始した地域おこし協力隊インターン。2024年度もFoundingBaseが夏と冬にインターンを開催する予定です。

プログラムの詳細内容は、絶賛企画中となっています。募集開始次第、こちらのnote等でも告知をする予定なので、ぜひ引き続きチェック頂けましたら幸いです。乞うご期待ください!

2023年 夏季インターンの様子はこちらからどうぞ!


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