見出し画像

安平町地域おこし企業人の任期満了と包括協定の締結

CCO(Chief Community Officer)の林です。2021年10月29日をもって、3年間関わらせていただいた安平町地域おこし企業人(現: 地域活性化企業人)の任期が満了となり、3年間の活動実績を町長・副町長・担当課長に報告しました。

私は2018年11月1日に安平町地域おこし企業人に着任させていただきました。当初は「コミュニティの活性化」「起業・創業支援」「役場の魅力化」という大きなテーマの下で活動を行っていくということで話を進めていましたが、2018年9月6日に発生した「北海道胆振東部地震」によって安平町は大きな被害を受けたため、私自身も着任日を待つことなく、10月にボランティアとして町に入らせていただきながら、地震からの復旧・復興の取り組みと合わせて地域おこし企業人の役割を行なっていくことになりました。

画像1

一刻も早い復旧・復興を目指す中で、町には企業人業務として復興活動に関わることを認めていただき、着任当初から地域の方々と共に様々なボランティア活動を行ってきました。その中で住民や町外からのボランティアと共に「一般社団法人安平町復興ボランティアセンター(現: 一般社団法人ENTRANCE)」を立ち上げ、副センター長として復興に向けた活動を行いました。

画像2

地震によってイレギュラーな形で企業人業務が始まりましたが、結果としてENTRANCEという「コミュニティの活性化」の拠点を立ち上げることができました。

「起業・創業支援」においては、令和3年度より安平で起業したい人を支援する取り組み「あびら起業家カレッジ」が始まりました。この事業には企業人として事業づくりに携わり、業務自体は北海道の企業である株式会社大人が牽引して行なっています。引き続き、本事業の支援を行っていきたいと思います。

「役場の魅力化」のテーマにおいては、初年度に有志若手職員が主宰する「働き方改革プロジェクト」に参加させていただき、話し合いを重ねながら「安平町職員はどのような存在で、何を大事にしていくべきか?」を考えてきました。そこから安平町役場の働き方を定義し、令和2年度から安平町独自職員採用プロジェクト「アビラチョウエンジン」をスタートさせました。

アビラチョウエンジンは「自分たちが町のエンジンだ」を合言葉に、ビジネスSNS「Wantedly」に求人情報や職員インタビュー、地域行事などを掲載する他、定期的にオンラインイベントやインターンシップを開催しています。オンラインイベントも役場職員の方々と一緒に行うことで、そのプロセスの中で安平町役場の魅力を見直し、それぞれの言葉で発信してきました。現在は「役場職員の意識が少しずつ変わってきた」という評価をいただく他、令和2年度採用では8名だった応募が、令和4年度は30名を超えるなどの結果も表れ始めています。

地域おこし企業人の業務とは別に、株式会社FoundingBaseとしても安平町で事業を行なってきています。教育分野では「学びから挑戦へ」をテーマに、子どもの好奇心を育む「遊育」、教えない放課後教室「あびらぼ」、クラウドファンディングを通じたチャレンジャー育成事業「カイタク」の三事業からなる社会教育事業を展開しています。
現在は「あびら教育プラン」という名称で取り組みをまとめていますが、多くの変化が生まれています。

また、安平町のコミュニティ放送「あびらチャンネル」の運営も行なっています。「町をジブンゴト化するメディア」を目指して、大小様々な地域活動を取材しながら、その背後にある町民の想いや挑戦にフォーカスし、町内へ発信しています。番組については高い評価をいただいており、あびらチャンネルで提供する情報がシビックプライドの醸成にも貢献出来ていると感じています。

そして、これらの取り組みを総決算する事業として「移住促進」に関する取り組みがあります。安平町は胆振東部地震後に人口が大きく減少してしまいましたが、新千歳空港から20分と交通の利便性が高い立地の他、子育て・教育分野においては全国から注目を集める「はやきたこども園」やチーム・ラボを始めとする様々なクリエイターの関わる令和5年度開校の「早来義務教育学校」、そしてあびら教育プランの取り組みに関心が注がれています。
その中で、令和3年度から教育移住をテーマにした取り組みを始めました。新型コロナによる多くの制限がありましたが、DECAXモデルに基づいた事業の全体設計から、全国向けオンラインツアーや感染対策を万全にした現地ツアーを行い、実際に移住に繋がる成果も出てきています。様々な町の魅力を移住成果に繋げられるよう、引き続き取り組みを進めていきます。

画像3

この3年間で様々な事業を行わせていただきましたが、ここまででようやく土台が整い、ここからスタートできる状態になってきたと考えています。

FoundingBaseが企業人として町に関わらせていただく際、その役割とは「町の魅力を統合すること」だと考えています。どの町でも様々なプレイヤーが、それぞれの想いで魅力的な活動を行なっています。その一つ一つを繋ぎ合わせ、行政が考えるまちづくりの方向性とも合わせながら、町全体が一丸となって進める体制を準備することが大切です。

また、地域での活動を考える時には「持続性」が大切になります。一般的には個人・法人の担い手がいて、その主体者が活動を続けることが持続性だと考えられがちですが、私たちは持続性とは「取り組みを常にアップデートし続けること」に他ならないと考えています。

新型コロナの出現によって世界が変わったように、社会とはいつでも変わりうるものだと考えなくてはなりません。変化の多い時代の中で、その地域が積み重ねてきた文化を受け止めつつ、未来の社会を予測しながら、現在の町を具体的にどのように変えていくかを考え、その体制を整えながら一緒になって取り組みを行なっていくことこそ、FoundingBaseの掲げる『地方共創』の姿です。こうした地道な取り組みを続けていきたいと考えています。

画像4

画像5

画像6

尚、安平町と株式会社FoundingBaseは包括協定を結び、また私は11月1日からは安平町地方創生アドバイザーとして安平町のまちづくりに関わらせていただきます。引き続き安平町と連携しながら、「自由」をupdateするをミッションとした様々な事業を展開し、安平町の発展から日本社会全体の発展に貢献していきたいと考えています。

画像7


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!