【関係人口】R4年度は計37本のツアーを実施、計327名の方に全国のまちに関わっていただきました!
FoundingBaseでは、事業VISIONとして「その地ならではの感動体験を提供し、地域に関わる人を増やす。」を掲げており、この実現のため、知らないまちが気になるまちへ、そして関わりたくなるまちへと変化していくよう事業を進めています。その中でも、まちのことを知り、関わってもらうきっかけとして、ツアー事業を実施しており、R4年度は全拠点合わせて計37本のツアーを実施、計327名の方にそれぞれのまちに関わっていただきました!
参加者は、地域移住を考えている方々や、まちとの関わりしろを探している企業担当者、まちづくりに興味がある大学生など様々であり、またテーマも「移住体験」、「ワーケーション」など多岐にわたります。しかし根底に共通しているのは、ツアープログラムを通して感情が揺さぶられる体験を味わい、まちに関わりたいと思ってもらえるようにすること。
そのために、「地方共創」というスタンスを掲げて社員自らが全国各地に移住し、地域に根差し事業を行っている我々の役割は、現地に住んでいるからこそわかる地域固有の感動体験を外部の人が関われる形で提供すること、つまり、まちと外部の人が継続的に関係性を結ぶ場・きっかけを用意することであると考えています。
参加して終わりではなく、ツアーをきっかけに参加者とまちが今後も関わり続けることを念頭にしたプログラム。R4年度に実施した内容をいくつかご紹介します。
■ツアー実施事例
《遊休地活用×関係人口》古民家DIY×まちづくりツアーin海の京都
・実施拠点:京都府宮津市
・参加者数:15名(計2回実施)
・実施詳細:
『古民家シェアハウスのDIYを通して、まちと人と深く繋がることで、また宮津に帰ってこれる場所をつくる』ことを目指し、ツアーを実施。
参加者は、シェアハウスとして今後活用が予定される古民家のDIYだけでなく、まちや古民家の歴史、由来を学んだほか、さらに里山の風景が広がる河川敷でのテントサウナや、地域の祭りに参加するなど、まちの理解を深めつつ、建物に命を吹き込んでいきました。
いよいよ4月からDIYした古民家が「農泊シェアハウスohashi」としてオープン。なんと!初回の古民家DIYツアーに参加した方の入居が決まり、ツアーに参加してDIYした家に、実際に住む。そんな移住定住につながる関係人口を共に創ることのできたツアーとなりました。
《1次産業×関係人口》菌ちゃん先生が平生町にやって来る!平生町の”農”と関わるツアー
・実施拠点:山口県平生町
・参加者数:6名
・実施詳細:
「もっと元気のある野菜を作って、自分たちも長く元気でいたい。」
「せっかく使える土地があるのにもったいない。どうにか活用できないか。」
そんな地域の方の想いから、平生町に”元気野菜作りを学ぶ会”が立ち上がり、家庭の生ごみを活用した発酵型農法で著名な菌ちゃん先生こと、吉田俊道先生をお招きした講演会を開催することになりました。同時に、”農”という入り口から、町外の方に平生町のことを知ってもらい、平生町に関わる人を増やしたいと考え、併せてツアーを開催しました。
参加者は、吉田先生の実演会&講演会への参加のほか、平生町の散策や地域の方々との交流会に参加。交流会では平生町の食材を使った料理が提供され、まちの特徴や暮らしを理解いただきながら、まちへの移住相談も行いました。
今回のツアー・講演会実施の目的には、講演会をきっかけに、元気野菜作りを学ぶ会のメンバーを増やし、”農”から平生町を盛り上げることがありましたが、 すでに7名の新メンバーが加わり、現在14名です。休耕地を菌ちゃん農法実践の場として利活用して、ノウハウを学んだ人の輪を広げることで、点から面に変え、町内の休耕地を徐々に生命力あふれる土地に変えてゆく町づくりを進めていきたいと考えています!
《課題解決×関係人口》「まちの課題解決から事業づくりのプロセスを学ぶ」現地滞在実践型プログラム」in大月町
・実施拠点:高知県大月町
・参加者数:大学生6名
・実施詳細:
「大月町関係人口創出支援事業支援業務」として実施した本プログラムには、全国各地から集まった6名の大学生が「大月町の課題解決を通してまちづくりに関わること」を目的に、大月町に7日間滞在し、まちの課題と向き合い解決に取組みました。
1週間の滞在を通して大学生は、「観光消費額を増やす」ことをゴールに、その手段としてパンフレットを企画し、滞在の最後に大月町役場の方、FoundingBaseマネージャー陣へプレゼンします。町の様々な方から話を聞き、町の各所を周りながら、地域の魅力や課題を理解。まちと向き合う中で自分自身とも向き合い、何度も何度も議論を重ね、時には衝突、涙もしながら企画として形づくる過程は、プログラムが終わった後も大月町に関わり続けてくれる経験になったのではないかと思います。
また、大学生はパンフレット制作費をゴールとしてクラウドファンディングに挑み、計802,000円(第一目標の約270%)の支援を集めることができました。今後は、その支援資金をもとにパンフレットを完成させ、さらに大月町に再訪し新たな魅力の情報発信に取り組む予定です。
《オーナー制度×関係人口》くだものの木オーナー制度
・実施拠点:福島県国見町
・参加者数(町外オーナー数):78名
・実施詳細:
盆地特有の寒暖差の大きな気候と、福島県内で一番長い日照時間がをもつ福島県国見町では、1本の桃・りんごの木を複数人でシェアする、くだものの木オーナー制度を実施しています。あらかじめ申し込みを行いオーナーになることで、桃・りんごを受け取るだけではなく、生育過程の情報が毎月届いたり、普段は一般開放していない農園で、季節ごとの体験をしながら成長を見守ります。
国見町には観光農園がなく、ほとんどの農家がJAや道の駅に卸しています。直接販売する贈答用の果物はごくわずかであり、消費者の方と直接関わることは少なく、販路が限られております。国見町や農家さんと消費者の関われる機会をつくり、一度だけの関係性で終わらず、長期的かつ継続的に関われる仕組みとしてオーナー制度を始めました。
春には花を咲かせた桃の木の下でお花見会をしたり、農家さんとお話しし協力して、袋掛け作業(果実を強風や強い日差しから保護し、傷や病害虫の被害から守る)をしたり。美味しく育った果実をみんなで収穫、大切に味わい楽しみます。
ただ買って食べて終わりではなく、何度もまちに足を運び、農家や他のオーナーの方々との時間を楽しみ「美味しい果実を育てる」過程で、まちへの愛着も深めていく。今年もくだものの木を通して、国見町と関わる人を増やしていきます。
■まちの方々への影響
参加者自身の変化だけではなく、ツアープログラムを通して参加者がまちへ関わる行動・プロセスは、地域の方へ与える影響もあります。次の言葉はプログラムで関わったまちの方々から頂いたものです。
■今後の抱負:『地方共創』の実現を目指して
Founding Baseは「地方共創」というスタンスを掲げ、私たち自身が地域に入り、事業を立ち上げることによって地域に関わる人を増やすことを目指しています。
まちと外部の人が協働する機会を生み出すため、元は”よそ者”である私たちがその地に根ざし、まちの皆さんと関係性を築いて、その地の魅力を最大限に感じてもらうツアーやイベントをどんどんつくっていきます!