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2022年度通期『MVP賞』 受賞インタビュー(池田)

FoundingBaseでは半期に一度、全社メンバーが一同に集う合宿を開催しています。
2022年度下半期合宿が先日行われ、年間通して「自由」のUpdateを体現した個人に贈られる賞として、MVP賞の授賞式を行いました。

今回、MVPを受賞した池田さんは、高知県東洋町が運営する「海の駅」の運営責任者であり、チームのメンバーや現地スタッフの方々と一緒に海の駅を運営する中で、自ら率先してコトに当たる姿勢や、組織と個人を結びつけて、働く意味や意義を強くするマネジメントを積み重ねていきました。
その結果、売上の年間目標達成に加えて、働く人たちの言動も大きく変化し、内実ともに多大なる成果を挙げました。今回は受賞されるに至った池田さんにインタビューをしました。

■インタビュアー

(新免)
それでは、よろしくお願いします!
さっそくですが、MVPを受賞した瞬間はどんな気持ちでしたか?

(池田)
とても嬉しかったです。ただ表彰されるために頑張ってきたというよりは、地域や社会のために日々活動していると思っています。あくまでも、その結果が表彰されているというだけなので「やったー!」というよりは、「表彰されてありがたいな」という気持ちでした。

(新免)
日々着実に活動して、成果を積み上げていった結果がMVPだったということですね。
今回はMVPを受賞するに至ったプロセスの部分に、スポットライトを当てて聞かせてもらえればと思います。
海の駅の売上に関してですが、ほぼ毎月のように目標達成していたことが印象的でした。
毎月の目標はどのようにして設定していましたか?

(池田)
コロナ前の売上をベンチマークにして、そこから年間の売上を月ごとに落とし込んでいきました。
売上向上に向けては、直売所とレストランがあり、まずはレストランの改善から始めていきました。
というのも、直売所はどうしても出品者の方の事情に左右されることも多いため、レストランから始めたという経緯があります。

(新免)
コントロールできるところから始めたというわけですね。
レストランではまず何から着手したのですか?

(池田)
メニューから変えていきました。以前は台湾まぜそばやチゲラーメンなど多くメニューがありましたが、その地ならではのメニューのほうが絶対にいいと感じていました。だからスタッフと話し合って、刺身定食、マグロ丼などの地元の魚を活かした海鮮系のメニューに変更しました。また品目数は全体の7割ほど辞めて絞り込んでいきました。

(新免)
その結果はどうでしたか?

(池田)
売上は伸びていきました。また売上以上に、料理準備の効率がメニューを絞ったことにより劇的に上がりました。
また結果的に良かったなと思うのは、刺し身などはすぐに傷んでしまうため、無駄な在庫を持つことができません。だから「その日が勝負」になります。その日に売らないとロスになってしまうという緊張感も生まれていきました。
他にも、魚をさばくという経験はスタッフみんな持っていたということも非常に良かったです。職場で魚をさばくという体験を家庭でも活かせるし、その逆もあります。家庭と職場でいい循環が生まれていきました。

(新免)
絞るという判断をしたことで売上向上はもちろんのこと、準備やスタッフの方々の経験など様々な良い影響が生まれていったのですね。直売所の方の取り組みはどのようなことをされましたか?

(池田)
そうですね。
直売所に関しては、出品者の方々が「いいものを持って来たいと思ってもらうか」が一番大事だと考えて、丁寧なコミュニケーションを取ることを心がけることと商品を売る努力が見えるようにしました。商品を売る努力はPRのためのポップを作ったりしました。
ここに関しては、明快な変化はまだ出てはいないけど、地道にやっています。

(新免)
変化が見えにくいとしても、決めたことを地道にやられているのですね。
海の駅のPRなどはされているのですか?

(池田)
派手なことはやっていません。その代わりインスタを毎日ひたすら更新しました。すると、フォローワー数は300名から2000名近くまで増えていきました。

(新免)
チラシなど広告でPRするというのも選択肢だと思うのですが、その選択をしなかった理由はありますか?

(池田)
前職の経験もあるとは思いますが、「実」がないのに派手にPRしても仕方ないと思っています。外に出せるくらいしっかりと成果を出してから、広告などを打つ方がいいなと考えました。
海の駅に来たついでに「おいしそうだから」と刺身定食を食べるという方はいても、「刺身定食を食べるために海の駅に来てくれる方」は少ないと思っています。まだまだこれからです。

(新免)
確かに広告などにお金をかけたとしても、中身がいまいちだとリピートしてくれなかったりしますよね。
直売所やレストランなどの日々の業務を支えているのは、スタッフだと思います。
スタッフの方々とのコミュニケーションはどのように取られていますか?

(池田)
月に2回、全員と1on1しています。
1on1といっても、雑談をベースにしながら彼らの意見や考えが出てくるように心がけています。そのために少しずつ「どうしたいの?」を聞き続けました。そして何をしたらお客さんが海の駅に来てくれるかの対話を続けていきました。
例えばその中で「東洋町の魚は美味しい」という話が出てきました。じゃあやろうということで、海の駅のレストランを地元の魚をメインにしたメニューに変更しました。自分もやったほうがいいなとは思っていましたが、自分はとにかく待ちました。
段々と施策を打つ時期になると、スタッフの人たちのほうからやろうというようになりました。何でもそうですが、強制されてやることは続かない。自発的にやったほうが継続してやってくれると思っています。そのために彼らの背中を押すことを心がけていきました。
売上に関しても目標も含めて開示して、毎日共有しました。
すると、経費への意識や売上に対する日々の一喜一憂が生まれていきました。
繁忙期なども、少しずつチームに当事者意識が芽生えていって、頑張ってくれる人が増えていったことは嬉しかったです。

(新免)
今回のMVP受賞の秘訣は、
・変えることが目的ではなく、期待成果から逆算して意思決定したこと。
・変えられるところと変えられないところを理解して、変えられるところから注力していったこと。
・地道な部分も愚直に取り組んだこと
・日々のコミュニケーションの中で、スタッフの方々の自主性を引き出していったこと
・その結果、チームとしてコトに取り組む意識が高まったこと
その結果が海の駅の活性化に繋がっていったんですね。
今年度よりGMに昇格されましたが、これからの展望などはありますか。

(池田)
これまでとスタンスは変わらないです。
これからも引き続き、日々の積み重ねを大事にしていきながら、新しいフィールドに挑戦していきたいと思っています。
(新免)
ありがとうございました。