見出し画像

「子どもの挑戦を地域に開く」あびら教育プランR4年度始動!

北海道安平(あびら)町では、2018年11月からCCOの林が地域おこし企業人(現 地域活性化起業人)として着任し、2019年度からFoundingBaseとしての活動が本格的にスタート。
(任期満了後、包括協定を締結させていただいております。)


R4年度からは「遊育(あそび)」「あびらぼ(学び)」「ワクワク研究所(挑戦)」「ABIRA Talks(挑戦)」の4つの事業を展開し、子どもから大人まで全ての世代に向けた教育を行っています。


R4年度あびら教育プランが目指すもの

あびら教育プランは、今年度より4年目を迎えました。
これまでの3年間は、子どもたち中心に挑戦学習の確立および事業の土台づくりを行ってきました。
そして、4年目。
あびら教育プランが目指す、「挑戦によって豊かになる人を増やす」ために、地域の方々が活動に関わる余白づくりを中心に、地域に開く活動を開始しました。

地域に開くことで、挑戦を応援するコミュニティを育み、そのコミュニティが教育を支えることを狙いとしています。
もちろん、ただ開くだけではなく、町民の「本気」の挑戦が生まれない限りは、そこにコミュニティが形成される求心力は生まれません。

よって、地域に開くと同時に、更なる挑戦学習の深化も行っています。
これから、そこに向けた今年度上半期の取り組みをご紹介したいと思います!

地域と共につくるスポーツイベント

遊育では、安平町の総合型地域スポーツクラブNPO法人アビースポーツクラブ様と共催で「ゆるスポ」イベントを行いました。

※ゆるスポとは?
ゆるスポーツの略称。老若男女、スポーツが得意な人・苦手な人、そして健常者も障害者も誰しもが「ゆるっと」楽しむことができるスポーツのこと

イベントのスタッフは、私たちだけではなく、町民やスポーツ推進員の方々にも協力をしていただきました。

当日は3歳の子どもから大人まで計25名、様々な年代の方にご参加いただきました。
ウォーキングサッカー、ペタンク、オゴディスク、ジャズミントンなど、子どもから大人まで楽しめるスポーツを用意し、ゲームメイクをしながらゆるスポを行いました。

町民がイベントスタッフとして関わったり、参加者としてルールを考えるなどの余白を散りばめ、全員で「つくり手」となった、プレイフルな場になりました。

子どもの本気の「ビジネス」体験

あびらぼでは、ビジネスについて学び、実際に企画、販売を行う授業「ビジネス編」を2ヶ月間かけて行いました!(全10回分)

子どもたちのミッションは、道の駅にてポップコーン屋(小学部)・フルーツ飴屋(中学部)を出店し、利益を出すこと。
そしてルールは、自分たちで決めた個数を全て売り切ること。

この目標に向けて、4人〜6人のチームに分かれて計画、実行をしました。

そして販売本番の結果は…
全6チーム目標を達成することができました!

ポップコーン145個
フルーツ飴120個
計265個を子どもたちの力で売り切りました。

お客様への想いを起点に、
・価格設定
・商品の味や組み合わせ
・チラシのデザイン
・キャッチコピー
・宣伝看板
・当日のお客様への声かけ

など、買ってもらうための多くの工夫を凝らしたからこその結果だと思います。


子どもたちへのアンケートでは、

「思ったよりもビジネスは大変だった」
「ビジネスとはお客様のことを考えることだと思った」
「仲間と協力をして達成できたことが嬉しかった」

などの感想がありました。

また、全10回の授業で様々な地域の方々に、ご協力をしていただきました。
・授業協力者15名
(道の駅の担当者、資金調達の審査員、当日のスタッフ等)
・授業協力事業者18団体
(子どもたちのチラシ営業のご協力等)

ビジネス編を通して、地域と共に子どもたちの本気の挑戦を創ることができた授業となりました!

8名が自分のプロジェクトを完遂!

R3年度の後半にスタートしたワクワク研究所。R4年度の5月からは2期生の挑戦がスタートしました。計8名の研究員(子どもたち)それぞれが全11回に渡って、自分も相手もワクワクするプロジェクトを企画し、実行するというプログラム。

「やっぱりワクワクしないので、プロジェクトを変更してもいいですか?」と、自らのプロジェクトに妥協なく向き合ったり、プロジェクトが思ったよりもうまく進まず、頭を抱えたりする研究員も多くいました。

仕事や人生と一緒で、計画通りにプロジェクトが進むことはありません。
大切なのは、立ち止まって、次にできることを考え、行動し続けること。
研究員は助手(スタッフ)に適宜相談をしながら、二人三脚でマイプロジェクトを進めていきました。


最後は、プロジェクトの報告会。7月31日に安平町のコミュニティスペースで実施し、研究員の保護者を中心に約20名の方々にご参加いただきました。

約3ヶ月で自分のプロジェクトに愛着が湧いた8名の、懸命で堂々たる発表に、参加者は
「子どもたちの思いの込もったプレゼンに心打たれました。自分があの年齢だったと思うと、考えられないです」と、刺激を受けて会場を後にされていました。

発表会後に、研究員それぞれに「ワクワク研究所とは?」と尋ねたところ、こんな回答がありました。

「自分の考えを深められる場所」
「やりたいことを思う存分にできる場所」
「それぞれが異なることに挑戦するシェアオフィスのような場所」

なかなか思うように進まない回も多くあり、研究員にも助手にも常に不安があったのが正直なところです。しかし、そんな葛藤も含めて、自分と向き合い、自分で決めて、自分で進めていく「自由」を、彼ら(研究員)なりに身体中で感じたのだなと思わされる回答の数々でした。


今後に向けて

挑戦学習の深化をしながら、地域に開くことをテーマに始動したR4年度。
子どもの本気の挑戦が、地域を動かすエネルギーになることを感じた上半期でした。

下半期からは、大人が主体になるようなコンテンツの実施や、地域おこしインターンの制度を活用し、大学生の巻き込みを行っていく予定です。
今後も、新しいことにどんどん挑戦し、安平町の挑戦文化をつくっていきたいと思います!