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令和2年度 活動報告(吉備中央町 町営塾kii+)

町営塾kii+は2016年の夏に開塾し、令和2年度で5年目を迎えました。

昨年度は「より善く生きる」子どもを育むことを目標に、地域と共に教育活動を実施しました。

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通塾生徒は96名。これは、町内の中学生のうち約40%が通ってくれていることになります。

ーkii+の取り組み

kii+は4つのプログラムを掲げて運営をしています。

・強制的にやらされる「勉強」から主体的に行う「学び」に価値転換することを目指す、『科目学習』
・世の中のワクワクを探し今までの自分を超える挑戦をする、『探究授業と特別プログラム』
・自分の未来を描きそれを叶えるための適切な目標設定をする、『面談』
・複数視点で子どもを見守り連携体制をつくる、『学校連携』

様々な学びの機会を提供し、生徒がそれらを選択できる余白を設けています。

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ー昨年度の特筆する取り組み

昨年度の特筆する取り組みは大きく2つでした。

▼1つ目は、町内の「より善く生きる」大人とコラボをした探究授業。
探究授業とは、好奇心のトビラを拓くことを目的とした授業です。

・公開探究授業〜音楽編〜

公開探究授業〜デザイン編〜

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・English Survival Camp

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・9時間特訓コース@妙本寺

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同じ町で意志を持って活動されている大人のありのままの姿を伝えていくことで、子どもたちの可能性がひろがっていくと思います。
また、授業を通じて連携させていただくことで、町の未来を「共創」していくきっかけになると考えています。

▼2つ目は、学校連携です。
公営塾として学校と連携して子どもを見守ることは必要であると我々は考えています。
町内唯一の中学校とkii+は徒歩30秒ということもあり、例年日々の塾運営や生徒の情報共有や授業見学をさせていただいていました。

昨年度は授業支援、文化祭のオープニングムービーの作成なども連携し、さらに4月にはコロナウイルスの影響で約1ヶ月間の休塾期間を設けていましたが、その際に実施したZoomを用いたオンライン授業の知見を、先生方に向けた研修という形で実施させていただきました。

そして特筆するのは、総合的な学習の時間でのコラボ授業の実施です。
1年生が5つのチームに分かれ、「自分たちが町のためにできること」をテーマに町長にプレゼンしました。
中には役場の方や町内で農家民宿をされておられる方、移住者からヒントをいただいたチームもあり、プレゼンに向けて試行錯誤をしました。

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当日のプレゼンを聞いた町長からは「マーケティングの視点や営業の視点などが組み込まれていて中学生とは思えないプレゼンだった、大人にはない発想ばかりで感動した」と嬉しいお言葉をいただきました。

生徒からの声
・伸び代のある町、この町をなくしてはいけないと思った
・この経験は自分の将来に近づける一歩だなと思った
・自分の苦手なこと(提案すること)がこの授業通じてわかった
・話し合いの中でみんなの意見をまとめることはても難しいことだった。このことを生かしてみんなの意見をまとめられるような人になりたい
・実際に商品化したい
という声があがり、新しい切り口から町を知るだけにとどまらず、自分の内面や未来を見つめなおすきっかけになったように思います。

また、私たちも感銘を受けた出来事が。
「町をモデルにしたキャラクターデザインの作成」チームに参画してくださったデザイナーの方が、生徒が作成したキャラクターを使用したポストカードをご自身で作成して生徒たちに配布してくださったことです。
その方は、「デザイナーという仕事の価値が生徒に伝わり、それを生徒たちが自分なりに解釈してアウトプットを出し、懸命に町長にプレゼンした姿に本当に心動かされた」とおっしゃっていました。
この循環こそ、挑戦のトビラで目がけている「自分の挑戦が誰かのために」がうまれた瞬間だったように思います。

このように町営塾kii+では塾運営の機能だけにとどまらない役割を担わせていただきながらも、現場で起きる一つ一つの生徒の小さな変化を大切にして日々子ども達と対峙しています。

子どもたちのトビラ拓くこと、そのためにより善く生きる子どもを育むことを目指し、令和3年度もまず私たち自身が全力で挑戦したいと思います!



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