FoundingBase海士町拠点の立ち上げ 〜“TADAYOI-海士グランピング”が開業するまで〜
FoundingBaseが海士町に携わり、拠点が発足して1年が経ちます。
この1年でプロジェクトを進捗させ、計画していたグランピング施設を2023年5月に開業出来ることになりました。振り返りも兼ねて、この1年間どんな活動をしてきたのか綴っていきたいと思います。
活動メンバー
▼海士町ってどんな町?
海士町は島根県の本土からフェリーで3時間、島根県の北に浮かぶ隠岐諸島の中に位置しています。後鳥羽上皇がご配流された地でもあり、歴史的には数多くの方を受け入れてきた場所です。そんな海士町ですが、様々なまちづくりの先進的な取り組みをしている地域として有名な町です。例えば、多様な働き方の制度をつくっており、「半官半X」「AMU WORK」「大人の島留学」等の取り組みをしたことで、2,000人の人口のうち400人以上が移住者という、これもまた全国的に類を見ない結果を出しています。
▼なぜグランピング事業をすることになったのか
海士町はこれまで里山里海の循環を掲げ、先祖代々家族で見てきた当たり前の風景や自然の恵みが子供達や観光客に対して引き継がれていくように観光施策を推進してきました。
町としてはグランピング事業を2年前から構想していたものの、離島というアクセス環境や新型コロナウィルスの影響があり上手く進みませんでした。
そういった期間も構想を続けていく中で町としてやる意義という原点に立ち返り、より深めていきました。結果として単なるグランピングでの宿泊体験ではなく、海士町の食材や文化に触れるきっかけを創りながら、海士町ならではの観光体験・感動体験を共に創りたいという点で、FoundingBaseと町としての想いが共鳴し、グランピング事業を開始することになりました。
▼“TADAYOI-海士グランピング” 事業コンセプトについて
TADAYOIという施設名には「漂い」と「ただ、良い」の2つの意味が込められています。
海士町は配流の地として、高貴な方々も多く来島しており、中でも後鳥羽上皇は、生涯を閉じるまで19年間、海士町でお過ごしになり、隠岐の雄大な自然や土地に身を委ね、島民と交流を重ねたといいます。そんな歴史的な背景も含めて、海の上で「漂っている」ようなゆったりとした時間と自然の荘厳さを感じる滞在を提供することで、日常から切り離されて豊かな生活を送る感覚を味わってほしいと考えています。
また、海士町のコンセプトでもある“ないものはない“という言葉のように、今あるものに対して目を向けて身近にある大事なものに気づく。ありのままの魅力を感じる「ただ、良い」宿泊体験を提供します
▼活動内容
私達FoundingBaseは事業を通じて、地域とその変化のプロセスを共にしていくことで「協働し、共創する」ということを大切にしています。そして、町の方にも観光拠点づくりに向けてご協力いただきつつ、主に3つの取組みにチャレンジしていくことに決めました。
◎町のストーリーを発信
海士町はまちづくりとしては有名ですが、観光地としての認知度が低いため滞在がイメージしにくい事が課題となっていました。隠岐諸島内で比較すると、西ノ島では約3倍、隠岐の島町では約7倍以上、観光客が少ないという結果になっています。一方で、これまでのまちづくりとしての取り組みを認知している方は、熱量高く海士町のファンになって頂いており、再訪したり口コミで拡がっていくことも高いです。海士町で活動する人の想いに焦点を当て、熱量の高いここまでのストーリーを可視化することで、海士町観光の魅力と施設魅力を掛け算した発信を実現することが出来ると考えて、取り組みました。
・海士町における観光の取り組み背景を発信した動画とプレスリリース
・町内の観光滞在イメージを発信した動画とプレスリリース
・施設内滞在イメージを発信した動画とプレスリリース
◎地域を巻き込んだロゴデザイン
ロゴ制作の目的は、施設のブランドを象徴するイメージを図案化することです。関わる人が多ければ多いほど考え方は多様になり、ロゴという一つの形に落とし込んで制作する難易度が上がります。本来であれば、事業者のみで行うことが一般的ですが、グランピング新施設のロゴについては、作成プロセスに地域の方を巻き込んで実施しました。なぜあえて巻き込むことに取り組んだかというと、地域に愛され根付くような施設になってほしいという想いからです。
議論を重ね、海士町の滞在の価値として文化/自然の両面で表現を絞り、「人の営みが循環する」「島と歴史が重なり合う」という事が表現されるロゴが完成しました。
◎事業者と共創したコンテンツ造成
施設内では、穏やかな海で初心者でも楽しめるSUP、透明の船底から透き通った海や魚たちを見ることができるクリアカヤックといったマリンアクティビティを充実させています。また、海士町の名産品であるフクギ茶を使ったテントサウナなど地域の魅力を活かしてまいります。さらに、施設内にとどまらず町に繰り出して楽しめる収穫体験やクルージングなどの四季折々の愉しみ方を町内事業者と連携して提供します。
私達は、グランピング運営の会社ではなく、まちづくりの会社です。単なるグランピング施設だけではなく、宿泊体験を通じて、島をまるごと楽しめるコンテンツや観光で訪れた方が海士町の食材や文化に触れるきっかけを創っていきます。
▼魅力あるコンテンツづくりを通じた地域経済の活性化
グランピング事業の目的は、海士町のまちづくりに寄与する取り組みの一つとして、「海士町の豊かな自然・文化の楽しみ方」を多くの観光客が体験できるようにしていくことです。そして、「また帰ってきたい」と思っていただけるような宿泊体験から海士町のファンを創り出し、この町に継続的な関わりを創ることを目指しています。そのために、FoundingBaseは町内の一つ一つの魅力を発見し、町に関わる人たちと共にコンテンツへと磨き上げていくことで、観光側面からの海士町のさらなる発展へと繋げて参ります。
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今後の海士町拠点、並びに”TADAYOI-海士グランピング”の取り組みにご注目ください。