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【大分県豊後高田市】おせちをもっと楽しく!高校生が地域と協力して作ったおせち

豊後高田市では10年以上前から、地元の食材をふんだんに使った「手作り万菜おせち」を製造・販売しています。
2022年からは地元の高校生たちが「おせちプロジェクト」として参画し、地元おせちのPR活動を行ってきました。

▼2022年の取り組み

▼2023年の取り組み

2024年はさらに高校生たちの活動の幅を広げ、おせちの商品開発に挑戦!
豊後高田市産の「ひじき」と「ボタンボウフウ」を使った、新しいおせちが誕生しました。

ひじき
ボタンボウフウ

生産者さんと一緒に作る、とっておきの味

「おせち料理は苦手…」そんな風に思っている若者も多いのではないでしょうか。実は、20代、30代の約3割はおせちを食べないという、おせち離れが進んでいるそうです。
高校生たちはこのような背景を踏まえて「若者世代が食べたくなるおせち料理」を開発することに決定しました。

まずはひじきとボタンボウフウの生産者の方々から直接話を聞き、食材の魅力を学びました。
豊後高田市の香々地地域でひじきを育てる生産者さんからは「ひじきはシャキシャキとした食感が特徴」「ひじきの茎の部分を使用することで豊かな食感を生み出すことができる」というお話を、
ボタンボウフウの生産者さんからは「別名長命草とも呼ばれる、非常に栄養価の高い食材」「抹茶のような豊かな香りを活かすのが良い」というお話を伺うことができました。

ひじきの生産者さんに話を伺う高校生たち

試行錯誤で見えた商品開発のおもしろさ

生産者さんから伺った食材の魅力を踏まえ、2つの商品を開発しました。

1つ目は、ひじきを使ったサラダ「ひじきりクランチーダ」。キムチ風のピリ辛さが食欲をそそる一品です。商品名の由来は、使っている食材のひじき、切り干し大根、食感を表現するクランチ、そしてサラダ。これらを合わせて「ひじきりクランチーダ」と名付けました。

豊後高田産のひじきの特徴である食感を楽しんでもらうため、厨房のスタッフさんと何度も試作を重ねました。初めは加熱殺菌することで食感が損なわれてしまい、ひじき煮のようになってしまいましたが、お酢を使うことで、ひじきのシャキシャキ感が長時間保たれるようにしました。
また、お酢の酸味と若者に人気の味を生み出すために、キムチ風の味付けにした点が高校生たちのこだわりポイントです。

「ひじきりクランチーダ」チーム

2つ目は、ボタンボウフウを使った「長命草クッキー」。ほんのりとした甘さが特徴です。小さな子どもも楽しめるように、ハチミツではなくメープルシロップを使用しました。また、米粉を使うことで普段のクッキーとは少し違った食感を楽しめるように工夫しました。

こうして、何度も壁にぶち当たりながらも試行錯誤を重ね、高校生発案の2つの商品が完成しました!

「長命草クッキー」チーム

お披露目会は大盛況!地域を巻き込む取り組みへ

11月9日に市内でおせちのお披露目会を開催。地元の生産者の方々や地域住民の方々など、約20名に集まっていただきました。

会の中では、高校生たちがこれまでの取り組みを発表し、開発した商品の試食会を行いました。参加者の方々からは、「ひじきサラダの食感が楽しい!」「ボタンボウフウのクッキーが新鮮で美味しい!」など、商品開発時に高校生が工夫した部分に関する嬉しいお言葉をいただくことができました。
また、生産者の方が「私たちが作った食材をこうして高校生がアレンジし、新しく魅力的な商品にしてくれることが嬉しい」と笑顔で話されていたことが非常に印象的でした。

取り組みを発表する高校生たちと、それを聞いている参加者の方々

番外編:きんつば作りへの挑戦

実は、開発当初、ボタンボウフウを使ったきんつばを作ろうと考えていましたが、生徒や厨房のスタッフさんだけではうまく作ることができずに悩んでいました。
そこで、ボタンボウフウ生産者でもあり、地域で和菓子屋さんを営む方に相談することに。その方にご協力をいただき、おせちの中に入れることはできませんでしたが、なんとか商品化することができました!

ボタンボウフウきんつば

こうして作り上げたボタンボウフウきんつば。10月19.20日に大分県別府市で行われた「みのりフェスタ」にて販売させていただき、72個を完売することができました!

「みのりフェスタ」の様子

おわりに

FoundingBaseは教育・一次産業・観光の3事業で、豊後高田市に関わらせていただいています。今回のプロジェクトは教育×一次産業の事業間連携の取り組みとして約1年間進めてきました。
複数の事業間で連携できる強みを活かし、両事業の発展と新たな地域貢献の在り方を模索して辿り着いたプロジェクトでしたが、それぞれの事業にとって大きくプラスになったのではないかと考えています。

まず教育事業の観点では、高校生たちに、地域で起きている問題に取り組むことを通じた「リアル」な学びを提供することができました。
実際に商品化するものだからこそ、おせち製造のスタッフさんから厳しい意見をもらうこともありました。「子ども」としてではなく「一仕事相手」として関わってもらい、目の前のことに責任感を持って取り組む。こうした経験こそが、高校生の成長に大きくつながったと思います。

一次産業事業「夢むすび」の観点では、歴史のあるおせちに高校生の視点を取り入れることで、新しいターゲット層の開拓や商品の魅力アップにつなげることができました。
「おせちにクッキーって新鮮でいいね」「味が似たり寄ったりになりがちだから、キムチ風味はパンチが効いてておもしろい」という感想をいただくことができるなど、若い世代だからこそ生まれる観点や発想により、夢むすびとしても新たな挑戦のきっかけを得ることができたと思います。

これからも、地域をフィールドとした挑戦の機会をつくり、高校生の成長と地域の魅力向上に貢献していきたいと思います。高校生の活躍にもご期待ください!

ご予約はこちらから!!

高校生が開発した商品を楽しめる豊後高田おせちのご予約はリンク先のFoundingSelection・ふるさと納税より承っております。

▼FoundingSelection

▼ふるさと納税

受付締切は12月15日までとなっております。
現在、スタッフがお客様にお届けするおせちを一つ一つ製造中です。高校生及びスタッフ一同、皆様のご予約を心よりお待ちしております!