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【ミッション達成!】オンライン販売をプロデュースする「農家プロデュースプロジェクト」実施報告 vol.2

公設塾minetoでは、毎週土曜日に「まち探求」を実施しています。7月末に「イベントプロジェクト」が終了し、9月より「農家プロデュースプロジェクト」がスタートしました。
今回の記事では、プロジェクト後半の様子と、塾生の変化についてお伝えします!

FoundingBase美祢拠点については、こちら

農家プロデュースプロジェクトとは?

農家プロデュースプロジェクトは、minetoのクロス探求プログラムのうち、「まち探求」の一環として行うものです。

このプロジェクトでは、美祢市内の農家さんと協働し、塾生たちが農家さんのオンライン販売をプロデュースします。

今回のプロジェクトで使用したのは、産地直送アプリ「ポケットマルシェ」

塾生たちがプロデュースするのは、
・「ポケットマルシェ」の商品ページに掲載する写真や文章
・「ポケットマルシェ」の農家さんプロフィールページの文章や写真
の2点。

これらのプロデュースを通じて塾生たちが目指すのは、
「ごちそうさま投稿 ※ を獲得せよ!」というMISSIONの達成です。

※ ポケットマルシェでは、商品の購入者が商品の感想を農家さんのページに投稿できます。その投稿を通称「ごちそうさま投稿」と呼びます。

▽農家プロデュースプロジェクトの詳細はこちら

報告会までの様子

プロジェクト前半に行った1回目の販売では、ごちそうさま投稿が0件という結果でした。そこで、11月後半からは、「ごちそうさま投稿が0件だったのはなぜか」という原因を分析

スタッフからは、「変えられることと変えられないこと」という合言葉をレクチャー。原因分析においては、「変えられる原因」に対して打ち手を講じることが重要であるということを伝えました。
塾生たちは、フィッシュボーン図を使いながら、原因を分析。様々な原因と打ち手を洗い出すことができていました。

フィッシュボーン図を使って原因分析をする塾生

各チームの原因分析と打ち手を簡単にご紹介します!

■あんの農園チーム
商品名:「90歳のおじいちゃんと2人で作った旬の野菜BOX」

原因分析
実際にお客さんの手元に届く段ボールに入った状態の写真がなかった。どんな商品が届くか不安で、購入しづらかったのではないか。
 
打ち手 
段ボールに入った状態の写真を撮影して掲載した。

■植柳ファームチーム
商品名:「大自然の山の中で猪や鹿と戦いながら育った”白く輝く”白米!」

原因分析
お米は出品数が多く、味の違いも分かりにくいので差別化が難しい。リピーターになってもらうには、毎度違うおまけがついているといいのではないか。

打ち手 
8種類の感謝カードを作成し、ランダムに商品に同封した。

■桂岩ファームチーム
商品名:
「ふわとろナス」

原因分析
商品の味の特徴を伝えるだけでは、魅力付けにならない。商品を育てている地域の特徴も伝えることで、魅力付けできるのではないか。

打ち手
農園のInstagramを開設。地域の魅力を伝える動画を作成・投稿し、商品ページから閲覧できるようにした。

その後、塾生たちは、自分たちが決めた打ち手を農家さんに提案しました。
農家さんからは、「こんなにしっかり分析をしているとは思わなかった!」という声をいただきました。

農家さんに原因分析と打ち手を説明する塾生

このような紆余曲折を経て、ついに2回目の販売がスタート。

▽ あんの農園チームプロデュース
「90歳のおじいちゃんと2人で作った冬限定 お鍋BOX」

▽ 植柳ファームチームプロデュース
「大自然の山の中で猪や鹿と戦いながら育った”白く輝く”白米!」

▽桂岩ファームチームプロデュース
「標高300m無農薬白菜 まるでアニメの世界観!山口の秘境で作られた白菜」

12月初めには、3チームとも「ごちそうさま投稿」を獲得し、無事、ミッションを達成!
プロジェクト終了時には、27件のごちそうさま投稿をいただくことができました!

12月9日には、プロジェクトの締めくくりとして、ご協力いただいた農家さんに向けて結果報告会を実施しました。

報告会の会場の様子

塾生たちは、原因分析など、これまでの試行錯誤について触れながら、「販売のポイント」を3つ発表。

販売結果の原因分析について発表する塾生

報告を聞いた農家さんからは、
「わずかな時間の発表でしたが、長い時間をかけて掴み取ったものが感じられました!」
「塾生との出会いがなければ、新しいことに挑戦することもなかった。元気をもらいました!」
といったお言葉をいただきました。

塾生の変化

まち探求で目指すのは、「行動を通じて学び、自分の殻を破る機会をつくる」こと。
そのために、農家プロデュースプロジェクトでは、2つの仕掛けをつくりました。

① 企画→販売の流れを2回以上実践する
② プロジェクトを進める上で重要なポイントを「合言葉」としてレクチャー

この仕掛けの結果、塾生たちからは、「前回の販売で〇〇だったから、今回はこうしよう!」といった発言が多く見られ、結果を学びに変えている様子が伺えました。
また、「“他人の目”で考えると、〇〇だね」「もっと計画を“細かく”決めようよ」といった、合言葉としてレクチャーした内容を活用している様子も見られました。

このように、今回のプロジェクトは、より「行動を通じて学ぶ」ものになりました。

さらに、今回のプロジェクトを通じて、あい探求(個人でプロジェクトのテーマを決めて挑戦するコンテンツ)を始めた塾生もいました。
畑での作業や発送作業に追われている農家さんを見て、「なにか農家さんのためになることがしたい!」と考え、あい探求への参加を決意

プロジェクト初期に農園を訪問し、農作業のお手伝いをしたときの様子

現在は、農家さんがポジティブな気持ちで作業ができるような、おしゃれで機能的な農作業服をつくることをテーマに活動をしています。

プロジェクトの価値


農家プロデュースプロジェクトは、様々なセクターの方と協働し、実現したプロジェクトでした。協働した方々から嬉しいお声をいただいています。

農家さんからの声

・塾生との協働がなければポケマルには出品できなかったと思います。頑張りを拝見したからこそ、その姿に応えたくて自分ができる畑仕事やお客様とのやりとりや、ラベル作りや梱包にもエネルギーを注ぐことができました。
・新たな体験の機会でした。畑作業は孤独なことが多いですが、今回は繋がっているんだと感じて、元気をいただきました。

ポケットマルシェの導入を推進している市の担当者の声

・中学生が関わる事で新たな価値が生まれていると思いました。他の生産者様に事例として紹介したいです。
・彼らがどんな大人になっていくのか楽しみになりました。

今回のプロジェクトにご協力いただいた農家さんの1人は、このプロジェクトをきっかけに、「自分の育った地域を盛り上げたい!」という想いを強くし、農園を拠点とするツアーの企画を本格的にスタート。これまでは想いだけだったものを、実現に向けて実際に動き始めていらっしゃいます。

さらに、報告会に参加された、ポケットマルシェの導入を検討している美祢市内の農家さん6名のうち1名の農家さんが、塾生たちの発表を聞いて、実際にポケットマルシェに出品したという事例もありました。

このように、様々な方と協働してプロジェクトを行うことが、まちにとっても大きな価値になると感じています。

塾生たちの挑戦が、大人の挑戦を引き出す。
大人の姿を見て、塾生たちが学び、さらに挑戦する。

このような、挑戦の循環で、挑戦が溢れるまちを、私たちFoundingBaseは目指しています。

報告会後の農家さんとの集合写真

まち探求では、引き続き、さまざまな地域の方と協働し、プロジェクトを進めます。1月からは、新しいプロジェクト「新規ビジネスプロジェクト」がスタート!

塾生自ら、課題設定を行い、ビジネスをつくるという、より高度な内容に挑戦する予定です。今後の発信にもご注目ください!


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