古民家DIY×まちづくりツアーin海の京都#2を開催しました!(宮津市)
京都府宮津拠点では、コワーキングスペース「クロスワークセンターMIYAZU」を中心に関係人口創出事業に取り組んでいます。2月25日〜26日にかけては、宮津にて一次産業事業を行っている株式会社百章さんと共催で「古民家DIY×まちづくりツアーin海の京都#2」を開催しました。
地域内外が共創して、みんなでDIYしながら移住者用の古民家シェアハウスを創りあげていくのが古民家DIYツアーシリーズの特徴です。第二弾となる今回も年代から出身までバラバラな8名のメンバーが集まり、共創することで様々な化学反応が生まれました!
■なぜやるのか?ツアーができるまで
FoundingBaseは、事業ビジョンとして『その地ならではの感動体験を提供し、地域と関わる人を増やす。』を掲げています。このVISONの実現に向けて、社員自らが全国各地に移住し、地域に根ざして事業を行うことで地域経済の活性化に取り組んできました。
そんな中、都市部に住む人たちから
など、地域に興味関心があっても都会暮らしで関わるきっかけがない、という声をたくさん聞くようになりました。
そこで始まったのが地域に関わるきっかけを作り、「宮津」というまちを「知らないまち」から「関わりたいまち」にするというプロジェクト。
現地に住んでいるからこそわかる地域固有の感動体験をパッケージ化し、魅力的な「遊び」や「学び」や「働く」を提供する。このことで、地域に関わりたいと思う人を増やし、最終的な移住定住につながる関係人口を創出することを目的に本ツアーを企画しました。
目的達成のためのポイントは、『古民家シェアハウスのDIYを通して、まちと人と深く繋がることで、また宮津に帰ってこれる場所をつくる』こと。ツアーに参加して終わりではなく、ツアーをきっかけに参加者とまちが今後も関わり続けることができるプログラムを作成しました。
第1弾からの古民家の変化も見どころとなった本ツアー。そんなツアーの様子をハイライトでご紹介します!
■ツアー内容
DAY1
・イントロ講義:「地方創生とは?」
・お昼ご飯:地域の食材を使ったお弁当
・古民家DIY①:下準備
・まちづくりセッション:宮津町家再生ネットワークさん
・懇親会:地元の方々との交流
イントロダクション〜お昼ご飯
初日は「クロスワークセンターMIYAZUに集合し、自己紹介やアイスブレイクを行ったあと「地方創生とは?」イントロダクション講義を通じて、そもそもなんのために地方創生をしているのかや、まちづくりをする上での大切なポイントをみんなで考えてからツアースタート!
その後は、古民家DIYの会場である里山の風景が広がる「上宮津地区」に移動して地域の野菜やお米にこだわり尽くした地元のお弁当をみんなで堪能しました。
DIY1日目〜町家再生ネットワークさんのお話
お昼を食べた後はいよいよDIYスタート!共催の株式会社百章、矢野大地さんに手ほどきを受けながら進めていきます。今回のツアーでは、一泊からの素泊まりが可能なゲストルームの壁をみんなで塗装します。
とはいっても、いきなり壁を塗るのではなく塗料がはみ出たり床にこぼれたりしないように塗らない部分をビニールで覆う作業や、壁にむらができないようにする塗料を地道に塗るところからみんなで行いました。
DIYというと、どうしても塗ったり作ったりという作業を想像しがち。でも、その裏には解体したり下準備をするという工程が必要で、これも立派なDIY。地道な作業も含めて、自分達で創るとはどういうことかの本質を感じられる初日作業になりました。
その後は、宮津で数々の空き家を再生し、オンリーワンの建築を手掛けている株式会社宮津町家再生ネットワークさんをお招きして講演会を開催。
人つなぎで有名な名物ゲストハウスから、地元の蔵を改装した居酒屋にプロレスバー、棚田が広がる秘境の中のビール醸造所まで。
その土地ならではの暮らしの記憶を持つ空き家を継承し、それぞれの想いや個性が詰まったお店に蘇るまでの秘話をお話していただきました。
まちと建物と人の循環が生む連鎖反応とまちづくりの事例を学び、参加者たちからも「移住者が良い物件を見つけて、地域の循環に溶け込むコツは?」「自らDIYする部分と、業者に頼むバランスをどうやって見極める?」など質問が相次ぎました。
そして、夜はおまちかねの地域の方々を交えた懇親会!
地元の漁師さんから仕入れた旬の牡蠣に、みんなでこだわりの出汁を使って作っただし巻き卵。丹後の地酒にクラフトビールと地元の美味しい食と地域内外がクロスする熱い会話にあっという間に夜がふけていきました。
DAY2
・地域体験:雲海観察/テントサウナ
・まんぷく祭り見学
・古民家DIY②:壁の漆喰塗り
・振り返り&解散
早朝雲海チャレンジ〜テントサウナ
2日目はみんなで早起きし、早朝6時ごろから雲海観察で近くの大江山へ!
しかし、朝は雪がぱらつくあいにくの天気で雲海は残念ながら見ることができず。みんながっかりとおもいきや、「山に上がるにつれ雪景色に変わっていく道中が美しかった。」「寒い中早起きして豆から挽いて飲むコーヒーが美味しくて贅沢だった」など嬉しい感想をたくさんもらい、日々変わりゆくこの瞬間しか体感できない宮津の冬の美しさを改めて参加者から教えてもらう時間となりました。
その後は冷えた体をテントサウナで温めて、極上のととのう時間を堪能。
テントサウナ初体験のメンバーも多かったですが、共催の百章さん特性のレモンロウリュ&里山の中での外気浴という地域ならではのサウナ体験に
みんな何セットも繰り返し入ってやみつきに。午後からのDIYに向けてエネルギーをチャージしていました。
まんぷく祭り見学
その後は、道の駅周辺で開催された宮津の地元の食にこだわったキッチンカーや出店が大集合する冬のグルメ祭り「まんぷく祭り」にみんなで参加。生産者やイベント主催者の顔が見えて、生産者とまちの距離が近いのも地域の魅力の一つ。地元の食に舌鼓を打ちながら、お祭りに出展している生産者さんたちから直接商品やまちへの想いを聞く。そんな身も心もまさに「まんぷく」なお祭りでした。
DIY2日目〜解散
まんぷく祭から戻ったあとは、いよいよラストDIY!
初日に下準備を終えた部屋にローラーと筆で塗料を塗っていきます。最初は中々上手く塗れずに苦労しましたが、塗り方の試行錯誤を繰り返すことで徐々に形になっていくゲストルーム。背が高い人。細かい作業が得意な人。場の空気を盛り上げる人。など二日間過ごすことで個性や得意領域が発揮され、自然と役割分担が進みどんどん作業効率もよくなっていったのが印象的。みんなで思い合いながら空間を創り、完璧じゃないけど、試行錯誤しながらアウトプットを出していく、まさにまちづくりの本質が詰まった最終日のDIYになりました。最後は感想をシェアしてツアーは無事終了。再び集まることを約束し各々帰路につきました。
■ツアー後の変化
ツアー終了後の今現在も、たくさんの変化が生まれています。
まず、いよいよ4月からDIYした古民家が「農泊シェアハウスohashi」としてオープンします。そしてなんと!初回の古民家DIYツアーに参加した方の入居が決まりました!ツアーに参加してDIYした家に、実際に住む。そんな移住定住につながる関係人口を共に創ることのできたツアーとなりました。
また、ゲストルームの壁は今回のツアー中には乾ききらずに2度塗りが必要な箇所もありました。その部分は、本ツアーの次の日から開催された立命館大学とのツアーにて、立命館の学生たちがDIYで塗装を行い無事完成しました。
想いのバトンを受け継ぎ、たくさんの方が関わって一つの部屋となる。そんなみんなの証が残るゲストルーム。一泊から宿泊可能なこの部屋に、皆さんぜひ泊まりにきてください。
更にツアー参加者が、個人で友達と宮津に遊びに来てくれ、事業者が実施するイベントに参加するなど新たな関係人口を創出する起点となっています。
このような地域固有の体験ができるツアーを提供することができたのは、「一緒に空き家物件を使って地域の未来を作っていこう」と声をかけてくれた共催の株式会社百章さんを初め、このツアーに協力して関わっていただいた全ての方々のおかげです。
これからも宮津が「知らないまち」から「気になるまち」になり、ツアーで出会った「あの人」に会いに帰ってきてくれる。そんな人が1人でも増えるよう、地域と共創してコトを起こしていきます!
■ツアーハイライト動画
■参加者の感想(抜粋)
・本当に参加してよかったです。凄い、面白い、楽しい、ツアー中感じていた感情トップスリーです。全ての感想に「こんなにも」がつくような2日間でした。それほど密度のある経験学びができたことが嬉しいです。(中略)初めて、「地域で暮らしたい」と思いました。
・食べ物が美味しすぎて最高でした。また、お酒そのものも美味しかったですが、集まる方々の魅力がすごくて、お酒のキャパや時間を忘れて楽しみました。(中略)DIYも下準備があることの大事さを感じられるコンテンツって本質を感じられていいなと思いました。一泊二日に感じられない(もっと長くいると感じた)ツアーでした。運営の皆さんの努力の賜物だなと、本当に楽しい2日でした。
・宮津の町の世代交代や、このままではダメだと感じていた地元住民、UターンやIターンで来た方といった色々な奇跡とタイミングが重なり宮津が転機の時なんだと肌で感じました。(中略)このツアーを通して得た考え方を今後の人生に活かせていけたらなと考えています。座学、交流会、テントサウナ、全てが楽しかったです。この度は本当にありがとうございました。