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kii+卒塾生物語(田村 ひなた)

岡山県吉備中央町で運営している町営塾kii+(キート)の卒業生インタビューをお届けしてまいります。

田村 ひなた(kii+3期卒塾生)/ 現 高校2年生
kii+での思い出や、当時どんなことを考えていたのか、卒塾して高校2年生となった現在について、そして将来についてお話してもらいました。
ひなたさんは、「kii+が自分を大きく変えてくれた」と言います。どんな物語があったのでしょうか。

▶ 吉備中央町とは?

▶ kii+に通うようになったきっかけ

ひなたさんがkii+に入塾しようと思ったのは、中学1年生のとき。
kii+の体験入塾で受けた【好奇心のトビラを拓く】を目的とした「探究授業」に惹かれたことがきっかけでした。
今までにない授業スタイルに、面白さを感じたそうです。
探究授業の面白さは、
「自分で答えを出すところ」
「いろんな角度から問うてくれる大人がいるところ」
「自分自身の答えと向き合えるところ」
だと話ししてくれました。
今までは、答えを大人から提示されたり、大人が一方的に押し付けてきたりすることが多かったと言います。そんなひなたさんにとってこの探究授業は、自分で自分の答えを探していくことや、その答えを通じて自分の新たな一面を知ることにわくわくしたそうです。そして、探究授業を受けるために、実施されている曜日に通塾することを決めました。

▶ 人の期待が怖い自分・・・

そんなひなたさんは、学校で葛藤を抱えていた時期がありました。
中学校に入学当初、自分の想いや考えを言葉にすることが本当に苦手だったそうです。
勉強もできるほうで、いわゆる「優等生」のポジションだったため、頼られることが多かったと言います。クラスがまとまっていなかった時期は、クラスのまとめ役を期待され、自分の想いや考えを塞ぎ込んでいました。それでも前を向いてチャレンジしましたが、上手くできず失望されてしまうんじゃないかという気持ちでいっぱいだったとのこと。
彼女にとって、今いる環境が自分にとっての全てで、逃げ場のない感覚があったと言います。

そんな彼女が、唯一自分を思いっきり表現できるものが「絵を描くこと」でした。
小さい頃から外に出て遊ぶよりも、家で絵を描くことのほうが好きだったひなたさん。中学校でも絵を描き続けていくなかで、自分よりも絵が上手な人がいると「負けたくない!!」という気持ちが芽生えるようになり、「どうしたら人に負けない絵が描けるのだろう?」と探究していきました。
この過程で、絵という共通のもので分かり合える仲間ができ、もっと自分にしか描けない絵を描きたい!という想いが強くなっていったそうです。
さらに、ひなたさんの背中を大きく押してくれたのが、kii+の探究授業やスタッフとの対話でした。
「世界は学校の中だけじゃなくて、外にはたくさんのワクワクがあること」
「チャレンジした結果が失敗でもいいんだということ」
を知り、体験しました。
授業や面談を通して新しい視点や問いをもらって考えたり、言葉が拙くとも等身大で伝えたりする中で、今までは絵の中だけで表現していた自分の想いや気持ちを、今度は言葉で周りの人たちに伝えられるようになりたいと強く思うようになりました。

▶ ゼロから創る楽しさ

また、ひなたさんにとって、中学時代に印象に残っていることがもう1つあります。それはひなたさんが中学校1年生のときに参加した「kii+チャレンジ」というプログラム。
これは元kii+スタッフが生徒と企画立案したもので、町内の小学生と一緒にミッションを楽しみながらクリアしていくというゲームコンテンツです。
この企画にひなたさんは立ち上げから参加しました。
彼女は、この時人生で初めて「ゼロから作る側」にまわり、友達と議論しながら考えを深めたり、試しにやってみたりしながら、作る側の楽しさを感じたと言います。また、それを通して楽しんでくれる誰かがいることに達成感とやりがいを感じたそうです。

▶ 今の自分にできることを、全力でやりきりたい!

ひなたさんは現在、高梁城南高校のデザイン科に進学しています。
高梁城南高校は地域と密接に結びついた授業を県内で行なっている数少ない学校の1つですが、偏差値があまり高いとは言えません。
勉強が得意なひなたさんの進学先としては、一般的とは言えないかもしれません。進路面談の際は、心配するあまり「選択肢を残すという意味で、普通科に行ったほうがいいんじゃないか」と話すkii+スタッフと喧嘩をしたことも・・・笑
彼女は当時のことを「自分には揺るがないものがあったし、これが絶対に自分の正解だと胸を張って思っていた。後悔したとしても、自分で責任をとるのでそれでいいと腹を括っていた。」と笑いながら話してくれました。

ここまで強い想いで意思決定できるのは、自分の選択に覚悟と責任を持っているからだと感じています。
彼女が今一番力を入れているのは、隣町のショッピングモールの中に設置予定の「城南カフェ」の企画と運営です。
ロゴやお皿や内容をゼロから創り出し、クラスの仲間と役割分担をして企画を進めているとのことでした。
また、自分の可能性を拡げたいと思った彼女は、コンクールに挑むことを決めます。
その努力が報われ、「第63回全国学芸サイエンスコンクールポスター/デザイン部門高校生の部」では1年生ながら見事、金賞を受賞しました!!

▶ これからの夢 「次は自分が町のために」

最後に、彼女がこれからの夢を語ってくれました。
今一番取り組みたいことは、吉備中央町の空き家をリノベーションして人が集まる場所をつくること。
高校でデザインの勉強をするなかで、デザインは絵だけではないことを知ったり、福島県の国見町というところで 国見ホイスコーレに参加したときに、自分が生まれ育った場所を盛り上げようとしている人たちを目の当たりにしたときに、「自分の好きなこともできて誰かのためにもなる仕事って何だろう?」という問いに立ち返ったといいます。

地元が嫌で仕方なかった時期もあったけど、いろんな世界を知ってから地元を見てみると、意外といいところがたくさんあると気づかされたそうです。
そんな彼女が今出している答えは「吉備中央町を若者でも楽しめる町にすること」。これから今よりももっと、この町が魅力的になるように貢献していきたいと、力強く語ってくれました。

▶ kii+スタッフから見たひなたさん

入塾した当初は、真面目でおとなしい印象がありました。
しかし学校での葛藤期やkii+での授業やスタッフとの交流を経て、「自分らしく生きていきたい」という想いがだんだんと強くなっていくのを感じていました。
自分の選択に責任を持つことは、大人でも難しいことかもしれません。
それでも彼女は前を向いて、等身大で最大限の夢を描いて、いまこの瞬間も真っ直ぐに自分の人生を歩んでいます。

この変化はkii+スタッフだけでサポートができたとは全く思いません。
家族はもちろんのこと、地域の大人の方々や友達といった周りの存在が、結果的に彼女が自分の意志で道を決めることに繋がったと思います。
これからも不定期ながらkii+に関わってもらい、できる範囲で後輩のサポートをお願いしようと思っています。
余談ですが、彼女はkii+のスタッフが「地域おこし協力隊」であること、さらには、運営委託を受けている FoundingBaseの存在がいることにたどりついた唯一の生徒でした(笑)
そこから地方創生に興味を持ち、自分の関心と重ね合わせて、進路を決定したそうです。
私達も、彼女に負けないくらい情熱を燃やしてこれからもkii+の運営にあたっていきたいと思います!

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