株式会社FoundingBase
「知らない町」から「気になる町」へ - シティプロモーションで加速するまちづくり
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「知らない町」から「気になる町」へ - シティプロモーションで加速するまちづくり

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近年、様々な自治体で「シティプロモーション」が行われています。FoundingBaseとしても、まちを活性化するにあたり、情報発信はとても重要だと考えています。

今回は北海道安平町で実践する取り組みを通じて、FoundingBaseが実践するシティプロモーションを紹介します。

シティプロモーションとは何か?

シティプロモーションが何を指すかは様々な解釈があるようですが、「シティ(City/まち)」と「プロモーション(Promotion/促進)」であり、一般的には自治体の広報活動を指します。

FoundingBaseでは、シティプロモーションを行う上では「町内向けと町外向けでそれぞれの目的を持った情報発信を行うこと」と「活動を見える化すること」が大切だと考えています。

① 町内向けと町外向けの情報発信

FoundingBaseでは、シティプロモーションを行う際の目的を「町内(市内)」と「町外(市内)」に分けて、それぞれ考えています。

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自治体にとって、町民とのコミュニケーションツールとしてのプロモーションは、何より重要です。特に今の時代においては、「まちはどこを目指しているか?」「何を強みとしたまちづくりを進めているか?」などの行政の考えを町民と共有し、官民が一体となってまちづくりを進めていくことが求められています。

町内に向けたプロモーション活動の先に目指すのは、シビックプライドの醸成です。「シビックプライド」とはシビック(Civc/市民)+プライド(Pride/誇り)で「まちに対する町民の誇り」を意味しています。

この言葉が「土着愛」や「郷土愛」とは違うのは、シビックプライドには「自分自身がこの町を良くする主体者である(=主体性・当事者意識)」といったニュアンスを含んでいること。シビックプライドの高いまちでは、住民一人ひとりが「まちの課題は行政がなんとかしてくれる」と考えるのではなく、「自分たちは解決のために何が出来るか」と考えて行動するということです。官民でこうした意識を共有し、人口減少社会においても一人ひとりが自主的に課題解決に向かうことで、結果として50年後、100年後もまちは続いていくと考えています。

もう一方の町外に向けたシティプロモーションの目的は、関係人口・移住人口を増やすことです。少子高齢化が進む中では、魅力的な取り組みを行っていることを発信し、町外から関わる人を増やしたり、実際に移住してくる人を増やしていくことが必要です。

また、町内と町外に向けたプロモーション活動は、結果として互いに影響を与え合うことに繋がります。

① 町民のシビックプライドが高まることで、町の魅力を自ら発信する人が増え、結果として関係人口・移住人口が増加する

② 関係人口・移住人口が増えることで、町民が自分の町の魅力を再認識し、シビックプライド醸成のきっかけになる

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この好循環を生み出すことがシティプロモーションの目標であり、この循環が生まれることで、まちづくりは加速していくと考えています。

“地方共創”を実現する、FoundingBaseだからこそ出来ること

とはいえ、この循環は一朝一夕に出来るものではありません。情報を発信するにしてもただ取り組んでいる内容を伝えるだけでは不十分で、まちが持つ固有の魅力に向き合い、それを形にするために多くの人と議論や協働を重ね、そのプロセスの想いや熱量をデザインと共に情報発信に込めて、さらにそれを時間かけて継続的に行っていくことで、ようやく実現できる循環だと思うのです。(既にこうした好循環が生まれている自治体もありますが、それは様々な取り組みの積み重ねの上にできたものだと思います)

その中で、FoundingBaseとしてはこのようなシティプロモーションを行うには、自分たちがその地に拠点を置き、地域の方々と共に取り組みを進めること(=地方共創)が必要不可欠だと考えます。全てのまちには、その地の文脈(歴史・文化)があります。それを踏まえつつ、まちが見据える未来に繋げるには、プロモーションを手がける側も同じ目線に立ち、日々のコミュニケーションを重ねながら、共に挑戦していくことが必要なのです。

北海道安平(あびら)町における実践

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次に、FoundingBaseが北海道安平町で取り組む事例を紹介します。

北海道安平町は「北海道の空の玄関口」である新千歳空港から車で20分の場所に位置し、ディープインパクトやアーモンドアイといった多くの名馬を輩出する馬産地として有名な町です。

その安平町は、町の最も重要な政策として「子育て・教育」を掲げており、日本ユニセフから「子どもにやさしいまちづくり」を進める自治体として認定されたり、「子どもの挑戦心」を育む独自社会教育プログラムを作るなど、注目を集める取り組みが行われています。

この安平町において、FoundingBaseが関わるシティプロモーションの取り組みを紹介します。

町の誇りを醸成する!「エリア放送」の運営

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安平町には、町内限定エリア放送「あびらチャンネル」があります(テレビ11chで放映)。地域の出来事を中心に放送するチャンネルで、FoundingBaseでは令和2年度から運営に携わってきました。私たちはあびらチャンネルを「町を"自分ごと化"するメディア」と位置付け、町民に楽しんでもらえる番組作りを進める傍らで、町民のシビックプライドの醸成を目指してきました。

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番組制作の中で大切にしていることは、「どんな小さな取り組みにも主体者の想いがあり、その想いが、町の誰かの生活を支えている」という視点。例えば、町内イベントを取材する時には、当日のイベントの様子を伝えることに加えて、普通に参加するだけでは知ることができないイベントの背景や主催者の動きに焦点を当て、多くの人の関わりや想いで作られている事実も伝えています。

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▲子ども園イベントの様子/外に伝わりづらい魅力を伝える

また、番組は行政やFoundingBaseで一方的に作るのではなく、町民に参画してもらって、一緒に作り上げることを大切にしています。例えば、令和5年度に完成する学校建設現場の取材では、あびらチャンネルのスタッフだけではなく子どもにも一緒に取材に行ってもらうことで、番組を作る人から見る人まで、多くの人を番組に巻き込むことができます。

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あびらチャンネルを楽しく見ていると、気がつけば町への意識が変わっている。自分も安平町のために何かしたくなってくる。
そんな「町を"自分ごと化"するローカルメディア」を目指しています。

町のエンジン募る!役場職員採用支援の取り組み

町外に向けたプロモーションとしては、役場職員採用支援プロジェクトというユニークな取り組みも行っています。

小さな自治体において、役場職員は町の課題を解決する存在として大きな期待を受けています。特に今の時代においては、未来のために何を行うことが正解なのかは誰にも分かりません。だからこそ行政職員にも様々な知見を持った人間が必要ということで、安平町では職員採用の方式を見直して、採用を強化する方針が立てられました。

そこで生まれたのが、「アビラチョウエンジン」プロジェクトです。

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自分たちが町のエンジンだ。」というメッセージには、「町は一人一人の町民のエネルギーによって町が動かされている」という思いと、「そのエネルギーを使って町を動かす中心が役場であり、一人一人の役場職員の考え・姿勢が町に大きな影響をもたらす」という思いを伝えています。

このモチーフを活用し、ビジネスSNS「Wantedly」を軸として、職員インタビューの掲載や採用に関する情報発信を行なってきました。

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また、これらの情報で安平町役場に興味を持ってくれた方には、イベントやインターンシップに繋ぐなど、情報提供に留めずに一歩踏み込んだコミュニケーションも設計しています。

さらに、アビラチョウエンジンの取り組み(募集記事・イベント・インターンシップ)では、職員も一緒になってPRをします。採用活動を通じて職員自らが自分たちの取り組みを語り、またその評判を直接聞くことで、町に対する捉え方を再認識・再定義する機会にもなっています。この採用活動のプロセスもまた、職員のシビックプライドの醸成と関係人口・移住人口の増加の双方に影響を与え、好循環を生み出す機会となっていると思います。

スクリーンショット 2022-02-28 10.03.35▲オンラインイベントの様子

採用支援の成果としては、活動スタート時の平成31年度には8名だった一般職の募集数が令和3年度には33名となり、約2年で応募数が4倍に増加しました。着実に北海道内での安平町役場の知名度が上がりつつあります。

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② 活動を見える化すること

ここまで安平町で行っている町内向けと町外向けのプロモーション事例を書かせていただきましたが、シティプロモーションにおいてもう一つ重要なことは、「活動を見える化すること」です。

「見える化なんか、プロモーションなんだから当たり前!」と思われるかもしれませんが、ここで言いたいのは「一つのプロモーションの中で、その取り組みの背景やプロセス、そして関連する取り組みを見せていく」という姿勢が大切だということです。

当たり前ですが、まちで行われる全ての取り組みは、それ自体で存在しているのではなく、他の様々な活動と関連しています。例えば、あびらチャンネルで取材するイベントにおいても、そのイベントの背景に様々な活動や想いがあることはもちろん、イベントを主催する団体が考えていることや、主催団体に関わっている方が参画している別な取り組みも含めれば、イベントを軸として様々な関連情報が隠れています。

これを単に「こういうイベントが実施されました」と伝えるのではなく、「こういう想いや考えでずっと準備してきたイベントが実施された」と伝えれば情報の密度は変わるし、またさらに「このイベントはこういう取り組みとも関連しています」と伝えれば、これまで注目されていなかった取り組みを見える化することができます。

このように、シティプロモーションにおいてはまちを俯瞰して捉え、情報発信の過程で様々な人や取り組みを巻き込んでいき、みんなが一体となってまちをPRできる体制・繋がりを設計することが大切だと考えています。

abr_R3地域おこし企業人活動報告.001▲町のビジョンを軸に大小様々なプロジェクトやイベントが連なるイメージ

町内外にそれぞれの目的でまちの魅力を発信すること、そしてその過程において様々な活動の繋げ、見える化をすること。

FoundingBaseではこれらの意識を持ちながらシティプロモーションを実践しつつ、また「自由」をUpdateするという会社ミッションの下で、さらに自らの活動もアップデートしていきたいと思います。

地域に変化をもたらすことは、簡単ではありません。私たちは地方共創の姿勢こそが新たな時代を開拓していくと信じ、50年後、100年後も続くまちづくりの一端を担わせていただきたいと思います。


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