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2015.07.31

FB自治体事業「閑谷學(岡山県和気町)」

▼全国各地で取り組まれる”総合的な学習”
近年、様々な学校で積極的に取り組まれている総合的な学習の時間。岡山県和気閑谷高校では、「閑谷學」という名称で、探究学習をおこなっているが、それは一風変わった授業となっている。
昨年度より始まった探究学習は、生徒の興味・関心からテーマを設定し、計23テーマを1・2年生が選択して取り組んだ。どのテーマにおいても、外部講師枠で地元の商店主や、地域おこし協力隊に協力いただきながら活動をおこなった。

 

▼外部と高校との繋がりを生む
それぞれのテーマの中にある課題を生徒自身で見つけ出し、解決策を考えるプロセスを学ぶ授業を準備した。当然、今までそのような手法を学んできていない生徒は「わからない」「できない」と言った声をあげ、頭を悩ませていたが、教員が上手に生徒を導き、年度末の発表会では、高校生視点のアイディアや、提案が見られた。また、地域の大人を講師にするのに苦労した。先生のように教え慣れていなかったり、高校生と話す機会が今まであまりなかったりと、試行錯誤しながら授業に関わっていただいた。結果的には、担当の教員と連携を取りながら、テーマについての専門的な知識や経験は、外部講師が教え、探究学習の手法や、考える技術は教員から学ぶ、という状況が生まれ、他の高校とは違った授業が生まれた。

 

▼実際のまちをフィールドに学ぶ
授業の1つに、商店街の祭りに高校生が考えた企画で出店する、というものがあった。そこでは、地域おこし協力隊と、地元の商店街の方々が講師となり、原価計算や、利益計画などを考えながら生徒が企画をした。机上で学習していることを、実践し、利益の挙げることの難しさや、綿密に計画を立てることの必要性を地域の方に教えてもらいながら学ぶことができた。また、その授業によって地域の方からは「和気閑谷高校には素直で良い子達が多い」と再認識してもらえるようなきっかけにもなった。

 

▼地域との協働が不可欠な事業
このような授業が作れたのは、和気の地域性に起因している。もともと和気町は東西をつなぐ山陽本線と、南北をつなぐ片上鉄道、初瀬船といった交易の中継地点だった。そのため、商人家系が多く、現在でもその名残がある。備前焼作家や、建具屋、スポーツインストラクター、様々な事業者が和気には住んでいる。また、その多くは和気閑谷高校のOBOGであるため、積極的に活動に協力してくれる。閑谷学校345年の歴史を受け継ぐ郷校の存続のために町の多くの人が和気閑谷高校をサポートしている。
2020年大学入試制度の改変も計画されており、高校の授業だけではカバーできない部分が増えてくる。地域における公教育のあり方として、地域と高校とがつながる1つの形が和気閑谷高校で作られることが期待される。

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