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2018.06.08

じゆうく探究学習vol.2  ~日本のロケット開発の父、糸川英夫~

5月17日から18日にかけて、高知県四万十町営塾『じゆうく。』では探究学習が行われました。

 

探究学習とは、世の中にある1つのテーマを深く掘り下げ、興味関心や視野を広げる授業です。

今回の参加は、過去最多の計32名!この数は、登録生の約3分の2にあたります。

たくさんの生徒が関心をもった今回の探究学習のテーマは『ロケット』です!今でこそ日本はロケット開発先進国と言われていますが、日本のロケット開発にはドラマが詰まっているのです・・・。

 

今回も前回と同様、岡山県吉備中央町で町営塾『kii+』の塾長を務める 新免琢弥 が行いました。

 

授業の前半では、宇宙の様子を動画で見たり、宇宙飛行士になるための試験問題にチャレンジしました。この宇宙飛行士の試験、実はとっても難しいのです!ルールは至って簡単。絵の内容を「言葉のみ」で相手に伝え、聞き手はそれをもとに絵を書いていきます。ルールはシンプルですが、書いている人は周囲の人と話してはいけないところ、出題者は、解答者の書いている様子を見てはいけないところが難しい点。書き終えた後は、「えーーーー!全然違う!」「聞き取るのって大変!」とあちこちで声が上がっていました。

 

授業の後半では、糸川英夫さんの人生を追いました。今や「日本のロケットの父」と呼ばれる糸川さん。一見、雲の上の人に感じますが、中学時代は鉛筆コロコロでテストを乗り切るやんちゃ坊主だったそう。ですが、彼が他のやんちゃ坊主と違ったのは、小さなきっかけに夢中になったところ。そこから彼は自分が想像する未来のために本気で人生を謳歌していくのです。

 

敗戦後、彼は『スペースメディシン』という本に出会い、その本で宇宙に衝撃を覚えます。そしてすでにアメリカなどの大国は宇宙に人を運ぶ計画があることを知り、日本でも開発をしなければ大国に置いていかれる、日本もロケットを飛ばして宇宙に行こうと夢を描き、ロケットの開発を始めます。

 

当時の日本にはアメリカなどの大国に比べてロケット開発にかける予算もなければ人もいませんでした。そんな中、糸川さんはペンシルロケットと呼ばれる独自の小型のロケットを作り実験を繰り返していきます。

 

実験を重ねていく中で、政府から予算も付くようになり、ついに20メートル越えのロケットを飛ばせるようになっていきます。しかし、ここで大きな逆風が吹きます。それは失敗の連続に対してのメディアや周囲の人からの批判です。「このままでは、ロケット開発が続けられなくなる」。それは、彼についてきた仲間たちの努力を無駄にし、何より、ロケット開発が進むことで大きく変わる未来を実現できなくなることを意味します。そこで彼はある決断をしました。それは、責任を取って実験から身を引くことです。彼の目標はロケットを飛ばすこと。そのためなら、自分の全てをかけて作り上げてきたロケット開発から身を引くことを選択したのです。

 

実験から15年、彼の想いを引き継いだ部下や教え子によって日本のロケットは宇宙へ飛び立ちます。一冊の本との出会いという彼の小さなきっかけが実を結んだ瞬間です。

探究学習を受けた生徒は、「興味を持ったことに対して、行動できる糸川さんはすごいなと思った」「宇宙食美味しかった!」などと満足そうに答えてくれました。

 

僕は、生徒が今まで関心のなかった人の生き方に触れることができるのが、探究学習の1つの価値だと感じています。様々な人の生き方に触れて、自分もこんな風に生きてみたいと思い描くことで、自分の今と将来を考えるきっかけになるはず。今後も、じゆうく。生には探究学習を通じて様々な人の生き方に触れて欲しいと思います。

 

 

 

(文:四万十町営塾「じゆうく。」スタッフ 岩垂桂也 )

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